8月の病害虫予察—発生初期の見極め方
こんにちは、ぼくです。
8月は、春先の準備が実を結ぶか試される時期ですね。特に稲作では、穂が出揃ったこの段階が病害虫の本番です。きょうは、飛騨盆地で今月よく見かける発生パターンと、見分けるコツをお届けします。
穂いもちと斑点米—チェック時期は今
穂いもち(いもち病が穂に出たもの)は、葉いもちより2〜3週間遅れて出ます。飛騨で本格発生するのは例年8月15日〜25日。ぼくがお勧めするのは、きょうから5日ごとに同じ圃場の同じ場所を見ることです。
見分け方は「穂全体が白っぽく、斜めに落ちかける」。初期は先端の小穂だけ変色するので、遠くからは気づきにくいのが厄介です。背丈の人間視点では見えない場合も多いので、穂を顔まで持ってきて観察する手もあります。
斑点米カメムシも、8月中旬以降の飛騨は注意どきです。被害粒は「黒い斑点」ではなく、小さな吸汁痕(ざらざら感)で見つかります。幼穂期の葉の裏をめくると、灰色の小さな虫がいれば成虫の進入が始まっています。
降雨と気温を味方に
穂いもちは、雨が多く気温が20〜25℃の日が続くと急速に広がります。飛騨は雨が多い地域ですから、「あす雨予報」「気温が下がる日」が続いたら特に要注意。その2〜3日後にチェックすると、発生初期が見つかりやすいです。
斑点米カメムシも同じく、8月後半の気温25℃以上の日が増えると、田に集まる数が目に見えて増えます。ぼくが知る農家さんの話では、「7月後半の長雨より、8月の日中の暑さが来年の被害を左右する」とのこと。気象情報を毎日見る習慣がつけば、防除のタイミング判断がぐっと良くなります。
発見したら—判断のポイント
穂いもちの発生を確認したら、被害穂の割合を数えてみてください。20穂中3穂以上なら、対応が検討の余地ありです。農薬を使う選択肢を考えるなら、ラベルに「穂いもち」と書かれている薬剤から、登録内容と使用時期を必ず確認してください。飛騨は無登録農薬の流入が少ないエリアですが、他県からの持ち込み種や中古機械には例外があります。
斑点米の被害を減らしたければ、「穂揃いから出穂3週間」が防除の最後のチャンスです。この間に田に入った成虫に対して、タイミングよく対応できるかが明暗を分けます。被害粒が5%を超えるかどうかで対応が変わるので、8月下旬に試し刈りして「今年の様子」をつかむのも一案です。
次月へ向けて—記録が宝
9月の防除計画は、8月の観察日記が基になります。「8月15日、穂の2割に穂いもち初認」「20日、その後雨。25日に被害5割に」といった記録があれば、来年の見通しが立てやすくなります。スマートフォンで圃場の写真を撮り、日付とコメントをつけておくだけでも十分です。
ぼくからの最後のお勧めは、圃場を「歩く」ことです。ドローンや遠隔センサーも便利ですが、人間の目で葉や穂を触って、気づく異変もあります。8月のこの時期、5日に一度の圃場歩きが習慣になれば、9月の穂の品質が目に見えて変わってくるはずです。
来週も飛騨の農業の様子を見つめて、お役立ち情報をお届けしますね。
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